個性と選句眼
個性には好みや好奇心が大きく影響していると考えています。つまりどのようなシチュエーションに感興を覚えるかによって個性が培われその裏返しが選句力になると思うからです。
個性には生まれつきに備わっているという要素も少なからずあるでしょう。でも意識や努力次第では変えられるものだとも言えます。食わず嫌いということばがありますが、好みや好奇心という障壁を打ち破って異なる天地にも心の目を開く努力をするならば、個性の幅も又広げることが可能だと思うからです。
自身の選句傾向を調べる
そこで、自分自身の個性の幅を測るための面白い実験を提案してみましょう。
毎日句会の選で自分が誰の句を選んでいるかということをノートとかに書き出して統計を取ってみてください。かならず相性というのがあって、個性(好み)の近いもの同士、互いに作品を選び合うという傾向があります。
自分の作品が誰に選ばれているかという統計をとるのもまた興味深いでしょう。どちらにしても特定の作者に偏らず、幅広く作品を選べて(選ばれて)いるというのが理想です。
選句の幅を広げるための勉強法
選句や作句の幅を広げるためにどんな訓練をすればよいのかについて、みのるが実践している方法を書いてみます。
- 著名作家の句集を繰り返し読むこと。好きな句は諳んじて言えるくらいに…
- 選句に際しては、常にまじめに真剣に取り組むこと。必ず「予選→絞り込み」というプロセスで選ぶ習慣が大事
- 秀句鑑賞に参加すること。知識や視点が広がる、語彙が増える。
私の経験で言えることは、テクニックや理論を覚えることよりも、どれだけ多くの例句を記憶しているかというほうが遥かに大事です。
著名作家の句集を鑑賞するのはむずかしいと感じられる方は、メンバーの句集を読むことをお薦めします。
- 会員の句集データー